貴方へ Ⅲ
朝、いつも通りに朝食とお弁当を作って仕事に出かけた
違っていたのは自分のお弁当は作らなかった事だけ・・・
そして、仕事帰りに市役所によって「離婚届」を貰って来た
家と反対方向に車を走らせ、行きたいと思っていたラーメン屋に行った
食べる物は何でも良かったが、いつもと違う事がしたかった
1人で店に入るのは勇気はいったし、席に着いて品を選び注文するまで緊張した
でも、その後はなんだか嬉しくなった
私でも1人でこんな事が出来るんだって、自分にエールを送りたい気分だった
注文した醤油ラーメンが届き「ごゆっくりどうぞ!」と言われて
つい「はい」って返事しちゃて恥ずかしかった
少しずつ少しずつ味わって食べた
涙が出そうになるのを我慢しながら・・・。
お会計の時に思った・・・
同居してから自分だけの為にお金を使ったのは初めてだなって・・
お店を出て深呼吸をした・・これからが勝負。
携帯から家の義母に電話した
「今日は帰りませんので、適当に食事やお風呂を済ませてください」
それだけ言って切った
義母は何か言っていたが、気にせず切った
旦那の携帯には同じ言葉でメールを送って電源を切った
2度目の確認は「私と言う存在の必要性をどう感じるのか?」だ
私の想像では「どういうつもりだ!」とただ怒るだけだと思う
だから、電源を切って連絡出来ない様にした
旦那と義母が根を上げるまで・・・。